レジェンド客演頼りはいつからだったか
先週から引き続いてのゲストはホウオウソルジャーとイエローバスター、来週のゼロワンにはイエローバスターとブルーバスターが揃って出演。昨年ジオウの仮面ライダークイズことレッドバスターと合わせて1年越しでゴバスが皆んな揃う〜とか、まあ3人戦隊だったからな。ってそんな呑気なこと言ってていいのか?レジェンド出演のインパクトだけで視聴率を稼ごうとしているのか?そんなに切羽詰まっているのか?と勘繰りたくもなるがまぁそれだけならばご愛嬌とも言えよう。しかしリュウソウのマスター陣が過去の東映特撮のレジェンドで固められている事から鑑みても最近の東映はレジェンドを乱発し過ぎなきらいがある。ジオウのようなアニバーサリー作品でもないのに。ましてや令和に入って一発目の作品で過去の栄光に縋ろうとするのは如何なものか。そこで今一度最近のレジェンド客演について振り返りたいと思う。なんのことはない回顧録である。尚フライドチキン男までは考慮しない。
ルパパトではザミーゴが通年のレギュラーとしていた。リブート版キカイダーの役者だが、レジェンド客演というよりは再登用のイメージだろう。その後の仮面ライダーキカイ役も含め話題性は抜群だった。こういうケースは馴れ合いとは違い、スタッフから重用されたんだなというのがわかるから良い。あくまで個人的な印象だが。このように過去の特撮経験者が悪役を演じるというのはそれだけで箔がつくので割と昔からあるパターンだろう。悪役以外だと指揮官とかが多いかも。…今思い浮かべてるのは三浦参謀長だから年齢がバレそうだな。
思えばゼロワンは最初から役者のネームバリューを利用したプロモーションを打っていた。或人の親父役と祖父役がババーンと予告で表示されたのを覚えているだろうか?
腹筋崩壊太郎にしたってなかやまきんに君のキャラクターありきの人気でしかない。久しぶりに触れたと思ったらプレバンで意味不明なウレタン板を売るとかどうしようも無い迷走ぶりだが、それもそのはず製作側は腹筋崩壊太郎の何がウケたのか全くわかってないのだ。
大和田伸也も。大和田伸也という名前の俳優役、だから何なんだ???同氏は同時期に別の局のクソドラマ*1にも出演しててマジで格が下がって見えたよ。エンジも一応鎧武の裕也役だが。ん?ゅぅゃ?うっ…崩壊……
仮面ライダー雷に関してはRT龍騎のベルデ役から最短で二度ライダーになったとかで話題にしてたがそんな端役で可哀想としか。ベルデ木村が相当な人気を博してたこともあってそれをさっさと上書きしてしまうのも勿体無いなぁという感じ。
過去の大森作品はどうだったか。ビルドの時はクローズ=万丈龍我がアマゾンズから速攻で引き抜かれたような形だった。彼はクローズでライダー初変身となるが、もう一人のサブライダーであるグリスにはキバの音也を持ってきた。大森Pはキバの頃のAPだったのでまぁわからなくは無いがこの所為で「平成ライダーの申し子」を名乗り出したので厄介な事態である。あと難波会長とかも特撮でよく見る顔だし、女スパイ紗羽さんも過去に風都の女だったりしたがこの辺はプロモーションに使われたような印象はなかったかな?
大森:そうは言われましても、塚田さんと一緒に仕事をしたことがないので、具体的にどこをマネるとかはできないんです。ただ、塚田さんの作品は"爽快感"が非常に明快に描かれている物語が多いので、僕自身、非常に強いリスペクトを捧げています。そういう意味では、自然と見習いながら作っているかもしれません。
――『仮面ライダーW』でメインライターを務められていた脚本家の三条陸さんが、大森さんの『獣電戦隊キョウリュウジャー』(2013年)や『仮面ライダードライブ』(2014年)でもメインで書かれているといった部分も、塚田作品と大森作品との方向性の類似を感じさせます。
大森:『キョウリュウジャー』のとき、塚田さんに三条さんをご紹介してもらったんです。塚田:その後に『ドライブ』でも、パイロット(第1、2話)を田﨑(竜太)監督に撮ってほしいという連絡があったよね。でもあのとき田﨑監督は、東映京都撮影所の『科捜研の女』で自分が押さえていて、スケジュール的にどうかという話になった。結局、会社全体のことを考え『科捜研』のスケジュールを調整して、田﨑監督を『ドライブ』に送ったことがありましたが、そのとき「塚田さんは僕といっしょに仕事をしたことがないから、僕のことが可愛くないんですよね」と、謎のアピールをしてきたのが印象に残っています。お前は可愛いとか可愛くないとかで社会を渡ってきたのかと(笑)。
https://news.mynavi.jp/article/20190112-kamenrider:amp/
大森P初のメイン作品はキョウリュウジャーである。番外戦士のキョウリュウシアン(2代目)がデカイエロー、キョウリュウグレーがボウケンシルバーとなっていた。デカイエローはダブルにもゴーカイジャーにも出ていたわけで、呼び易さもあったんだろうが、やはり引用したインタビューのように先輩Pからの紹介なんだろうかと邪推してしまう。
ドライブだとボウケンブルー、いつものハリケンイエロー、あとゴースト回に仮面ライダーライアが出てたかな
エグゼイドはそういう意味の客演は殆どなかったように思う。みんな大好き諏訪太郎さんと例によってセーラームーンが出てきたくらい?*2
しかし忘れてはいけないのがVシネ
『仮面ライダーチェイサー』ではアクセルがそのままオリキャス出演(呼んだのは三条らしいが)春映画とは全く関係の無い所で世界観を繋げてしまっている。
更に更に、『平ジェネ』や春映画からの流れの『ゴライダー』とは別の、大問題作スピンオフがあった、、。
『【裏技】仮面ライダーブレイブ Surviveせよ!復活のビーストライダー・スクワッド!』
「東映特撮ファンクラブ」通称TTFCの導入として、大人気キャラクターである仮面ライダー王蛇をオリジナルキャストでもって投入するという試み。この年の超英雄祭(45×40 感謝祭だった)へ行っていたので、そこで浅倉威復活の報があり、大いに期待したのを覚えている。
そしてめちゃくちゃガッカリした。いや、なまじオリキャスで、しかも王蛇の中身は当時を知る人という意味で高岩さんだったりしたので所々喜べるポイントかある分、ぐちゃぐちゃな感情になった。
これまた酷いのが「財団X」を引っ張って世界観を繋げようとしたところだろう。後に平ジェネで拾わなかったらどうするつもりだったんだ。
この駄作の脚本を書いたのが高野水登氏。
何を隠そう来週のゼロワンで本編初登板なのである。大いに期待しようね!!!
そんなわけでざっくばらんに振り返ってはみたが、レジェンド客演をウリにして各ニュースサイトもネタに取り上げる、という流れは割と最近からっぽい。
何が言いたいかと言うと、製作側は間違いなくコッチの、ネットの反応を見てるわけで。
文句言ったって話の内容が変わるわけ無いんだからアンチなんて無意味とか、そんなこと言ってる場合じゃなくて。
文句も言わず、供給される派手なCG演出とか、スカッとジャパった勧善懲悪描写とか、レジェンド客演に満足してるだけじゃ、いつまで経っても製作は良い物作ろうとしないだろと。
今や俳優もTwitter垢やYouTubeチャンネルで発信する時代だし、ファン商売になるのは仕方がない部分もあるかもしれないけれど。誰が出演したからどーだとかでワーワーキャーキャーするだけのコンテンツには成り下がって欲しくないね。